Release It
Release It! 本番用ソフトウェア製品の設計とデプロイのために
- 作者: Michael T. Nygard,でびあんぐる
- 出版社/メーカー: オーム社
- 発売日: 2009/02/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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やっとで読み終わり。
タイトルからデプロイだけでこの厚さなのか?と思ったら基本的にはリリース後の運用のお話だった。
基本的に何十台ものサーバーから構成されるようなシステムのお話なんですが、最近は大規模開発は避けているし、規模が大きくなるとインフラは他のチームにお任せとかになってしまうので、全然知らない世界を垣間見えて面白かった。
この本が素晴らしいのは、その辺の技術書にありがちなヘンなコンテキストを前提に理屈を展開したり、半分くらいが誰かの二番煎じだったり、トレードオフの評価にバイアスがかかってたりなど、ありがちな落とし穴をきちんと避けているところかも。
独自の視点を維持しつつ、経験に基づいた理論を展開しているし、まねしちゃいけないところはトレードオフを説明しているし、参考文献などもきっちりかいてるのでいろんな意味で技術書のお手本といっていいと思う。
内容は地味かもしれないけど、「リファクタリング」以来の良書。
Eclipseの英語化オプション
毎回忘れるのでメモ。日本語と英語が混じってるのは気持ち悪いからね。
-nl en_US
Operaボイコット?
うーん、意味が不明だ。
裁判所を通じて訴えることがアンフェアだと言うのら、MSがNetscapeにしたことや、IE6を放置してWebの発展を妨げたり、IE7やIE8のようなヒドイブラウザをリリースするとか、Openな仕様に従わないというのはアンフェアでないと言い切れるのだろうか?
仮にOperaが自社のブラウザのシェアを伸ばすためにやっているのだとしても、メーカーがデフォルトブラウザとしてOperaを選んだり、何も知らない一般ユーザがあえてOperaをインストールするなんてことはありえないので、IEがOSにバンドルされなくてもOperaのシェアが増えるなんて予想は難しい。
今の世代のブラウザでIEが機能的に劣っているのと、メーカーがブラウザをインストールしないでマシンを売り出すとは思えないので、ユーザはよりマシな選択肢を手にすることになり確実にユーザにはメリットがあるわけで、いったい何が問題なんでしょう?
Operaをボイコットしろと言ったところで元々少ないシェアが減るはずも無く、結果としてOperaを宣伝していることになるし、仮に本当にIEが良くできたブラウザならユーザはIEを選択するはずなのでボイコットを呼びかける必要もない。
そう考えると、MSがお金を握らせてやらせているのでは?とか思ってしまうけど、それは機能や性能で対抗できないから汚い手を使ってると負け犬根性を認めるようなものだから、さらに意味不明になる。
もし本物の「Windows支持者」なら、OSの独占を利用しなくてもフェアに競争して選んでもらえるようなブラウザをリリースするようMSに訴えるべきでボイコットとか恥ずかしい上に逆効果な事は止めさせたほうがいい。
せっかくIE8ではFFやOperaにはだいぶ劣るもののユニークでちょっとはましな機能を実装できたのにこんなんだと台無しだよね。
「Microsoft Money Plus」の販売終了
うそーん。こういう事が起こらないようにフリーのソフトじゃなくてMSにお金払ってきたのに。無責任に販売止めちゃうとかどういうことだ?
パッケージソフトなんだから余計なオンラインサービスとかさえ造らなければ儲からないって事は無いはずなのに。
基本的に僕は役に立つソフトにはお金を払うべきってスタンスなんですが、さすがにこんな事があるとMSにお金を払う気も失せるし、企業として信用するわけにはいかないですね。
今までのデータは捨てざるを得ないし、新しい移行先と構築を考えると死ぬほどめんどくさい。
Primitive型とオブジェクト指向
初めにタイトルの疑問に答えると、もしJavaにPrimitive型が無かったらパフォーマンス的に使いものにならなかったので、ServerSideで覇権を取ることも無くオブジェクト指向技術の発展が5年〜10年は遅れていたと思うので、あった方がよかったというのが答えかな。
まあ、それはいいとしてリンク先のエントリのコンテキストには「Primitive型が無いと純粋なオブジェクト指向」という宣伝文句への盲信が含まれている方が大問題だと思うんですが...
Primitive型があるかどうかという事がオブジェクト指向的かどうか?という問いに対してクリティカルには作用しないというのはちょっと考えれば分かることなので、Primitiveが無い程度で「純粋」なんて修飾語は明らかに大げさすぎる。
仮に新しい言語を0から設計するとしてPrimitive型を入れるかどうかの判断は汎用性とのトレードオフになるはず。なのでPrimitiveがあれば最新の3Dゲームも作れたり、リッチなリソースが無くても動いてくれたり用途が広がるけど、Primitiveが無いと余計にリソースを消費する分だけ用途が狭くなるというお話。
今のJavaをオブジェクト指向的な観点からダメ出しするんなら。nullの扱いができてない事と、クロージャが無い事、中途半端なGenericあたりを責めるべきで、Primitiveなんかどうでもいい。仮にPrimitiveが無くなったところで「純粋」って称号がもらえる以外には大して違いは無いんだし。
今の動的言語のオブジェクト指向を「純粋な」とか言うんだったらScalaなんかは「赤ちゃんの様に純粋無垢な」とか言わないといけないからキリが無くなっちゃうよね。