Release It

Release It! 本番用ソフトウェア製品の設計とデプロイのために

Release It! 本番用ソフトウェア製品の設計とデプロイのために

やっとで読み終わり。

タイトルからデプロイだけでこの厚さなのか?と思ったら基本的にはリリース後の運用のお話だった。

基本的に何十台ものサーバーから構成されるようなシステムのお話なんですが、最近は大規模開発は避けているし、規模が大きくなるとインフラは他のチームにお任せとかになってしまうので、全然知らない世界を垣間見えて面白かった。

この本が素晴らしいのは、その辺の技術書にありがちなヘンなコンテキストを前提に理屈を展開したり、半分くらいが誰かの二番煎じだったり、トレードオフの評価にバイアスがかかってたりなど、ありがちな落とし穴をきちんと避けているところかも。

独自の視点を維持しつつ、経験に基づいた理論を展開しているし、まねしちゃいけないところはトレードオフを説明しているし、参考文献などもきっちりかいてるのでいろんな意味で技術書のお手本といっていいと思う。

内容は地味かもしれないけど、「リファクタリング」以来の良書。